オンラインのサークルの持続性についての記事を読んだ
いなにわうどんさんという方が書かれた なぜ我々は筑波大を便利にすることができなかったのか? という記事が、個人的にサークルの代表をしていた時に達した結論と重なるところがあり、思考を整理するためにメモを残します。
フェードアウトしてしまったものを振り返るのめっちゃ偉くて、尊敬する
まずこの記事自体が尊くて価値が高く、この記事を送り出されたことを尊敬します。
フェードアウトしてしまったものを振り返るのって難易度高いと思うし、コロナ禍でオンラインで…という背景で実質潰えたサークルはたくさんあるなかで、こうした中身のある振り返りや考察を残しているのはすごいなと思います。
正直うまく行っている話よりも苦労話の方が、苦しんだり失敗したりした分だけ中身があると思います。
僕が代表をしていたサークルで苦労したこと
僕は今は代表を後輩に引き継ぎましたが、2019 - 2022年に渡って広島大学のコンピュータ系のサークル HiCoder の代表を務めていました。(HiCoderは2019年設立)
オンライン主体は長続きしない
これめっちゃ分かります。
HiCoderでは2020年3月に先輩の追い出しを兼ねた卒業旅行がコロナの出現で流れたのをはじめとして、対面の活動を中止し、discordでの活動に移行しました。もともと新参のサークルなので部屋は割り当てられず、いつも活動場所は予約して取っていたので公認化して予約をしやすくしようとしたのですが、オンライン移行により公認化された意味がほぼなくなりました。
毎週金曜日のボイスチャットでの定例会に来てくれる人は減っていって、2020年は一番苦しかったのを覚えています。
大学にあまり行かないこともあって、仲の良いメンバーだけでごはん、みたいなのすらなくてかなり厳しい感じでした。
ここで僕が行った決断のうち後悔しているのは、「外部の人をいれるべきではなかった」というものです。
当時本当にメンバーが少なく交流もなかったこと、個人的に地方大の価値観に閉じこもっているより多くの人と触れて価値観を混ぜてほしいという願いからdiscord鯖に自由に人が入れるようにしていました。そのうえでプライベートなチャンネルに大学だけのチャットを作る、という運用にしていました。
これがかなりメンバーの心理的安全性を削ってしまったのでとっても後悔してます。(当時discord鯖に来てくださった方には本当に感謝していて、全部僕の判断とタイミングのミスです)
以前僕が書いた記事 私が大学のサークルを通して学んだこと、そしてやり残したこと にも書きましたが、オンライン主体のむずかしさの本質は流れるものが足りないことにあると思っていて、でもその足りないものを外部から補おうとすると失敗する、という教訓でした。
当初からメンバーを増やしすぎてはいけない
これもめっちゃ分かる。でもどちらかというと僕の場合は2人目が重要でした。これは文字通りの2人目ではなくて、自分に意見を出してくれる右腕みたいな存在というか、巻き込んで協力してくれる人みたいな意味合いです。
筑波のKdB当時すごい話題になったので覚えています。あれくらい話題になれば人はめっちゃ入ってくるんだろうなと思います。
僕らは新歓のビラすら予算がなくて配れない(僕の大学は入学式のビラ配るのに高額手数料が必要という事情がある)のもあって、弱小零細サークルなのですこしうらやましさもありますが、とはいえ急激にでかくなると熱量が薄く引き延ばされてしまうので大変そうだなと感じました。
類似して、僕は非活動的なサークルメンバーを年に一度追放するのも大事だと思っています。具体的には更新フォームに記入しない人をdiscordからkickしていました。kickするだけの人員の余裕はないですが、今アクティブな人がそのサークルを回すので、年一のメンションにも応じないレベルであればためらいなく追放していました。(これで前年度の会計などが追放されていました…)
人を減らして心理的安全性を確保するのは大事で、そういった観点から僕も卒業したのでサークルのdiscordからは抜けています。
集団でアプリを作ろうとしてはいけない
これ面白い視点でなるほどー!となりました。HiCoderは個人活動をする人が雑談する集まりという側面が強くて、そもそもチーム開発の音頭を取る人がいないという問題に悩まされていました。だからもし仮にチーム開発が盛んだったらこういう問題も出ていたのかな?と感じて興味深いです。
終わりに
記事を出してくださってありがとうございます。
学生特有の式年遷宮的事情を加味したチームの運営みたいな話ってなかなか表に出ないのでとっても楽しく読みました。本当にありがとうございます。