プロジェクト・ヘイル・メアリーを読んだ

ネタバレ無しで読んで欲しいので、まだ読んでない方は読まないで欲しいです。
上下巻合わせて6時間ほどで読み終えました。


未知なるものに触れた時に覚えた感動を思い出す本でした。

科学に対する原始的な喜び。それは僕の場合小学生の時の科学教室みたいなもので体験したような、これどうなっているんだろう?とか、これはこうなっているんだ!という好奇心が満たされる喜びに近かったように思います。
今回のプロジェクト・ヘイル・メアリーでは、極限状態の中で科学の知識や自身の脳をフル活用して地球を救うための道をちょっとずつ伝っていくようなものでした。その状況は幼い頃の科学教室での体験とは比べ物にならないスケールではあるものの、純粋に科学って面白いんだなという記憶を呼び起こすものでした。

そういった正統にSF、科学小説という側面もありつつ、人類の命運をこの手に握っているという緊張感、宇宙船、宇宙人、相棒、そういったロマン要素の面でも正統にSFだなあと感じました。マジで面白かった…

読んだ体験としてはジェットコースターに近く、あんまり考えるというよりはひたすら光景が目まぐるしく変わっていくので飽きずに最後まで読み切れるようなものでした。退屈せずに読み切れるので分厚いけれど割とサクサク読めた気がします。

純粋に科学を楽しむ心を刺激してくれるいい本でした。なめらかな世界とその敵も面白かったし、読書の秋にするのもいいかもしれない。