人生にいくつか存在する暗いトンネルをひとつ抜けた

最近は好きな曲を探して “Mathrock” とか “Midwest Emo” という言葉に辿り着いて、ひたすらYoutubeでそのジャンルに近い曲を探したり、個人がuploadしているフレーズ弾いてみた動画を眺めています。曲は the cabs / 二月の兵隊 がよくて、個人のフレーズだけの動画だと 【Mathrock?】‘Minus One’ (original riff ideas no.3) とか、Midwest Emo Riff が好きです。

テクニカルなギターを聴いていると心が落ち着きます。そういえば昔もこんな風に心が落ち着いた時があったなと思い返して、懐かしい感情が浮かびます。きっと今日部屋の片付けをして最初に入った大学の教科書や書類を整理してほとんど捨てたことも関係しているのでしょう。楽しかったこと、大変だったこと、悲しかったこと、辛かったこと、さまざまなことを思い出します。

今日はそんな、心を落ち着けるためにひたすら音楽を聴いて祈っていた真っ暗なトンネルのような時期を潜り抜けて、純粋に音楽を楽しめるようになった話をします。

あれは真っ暗なトンネルで、中に入ると抽象的な希望に溢れているんだ

過去に 都落ちしてからだいたい3年半たった中退し、地元の大学に入り直し、この春卒業して社会に出ていく に書いたように、僕は結構長い間人生が苦しいなあと思って過ごしてきました。最近ようやく大学を卒業して、社会人になって、お仕事も慣れてきて、心の余裕が出てきました。

昔のことはつらすぎてよく覚えていません。ただ、完全に忘れられるほどその衝撃は弱くはないので時々昔のことを思い出します。今日も部屋の片付けをしていたら、逆評定やALESSのレジュメが出てきたので、昔のことを少し思い出しました。

あの頃の僕はつらいと思いながら何もしていなかったかというとそうでもなかったようです。記憶にある限りでは大学に行けずに一日中座椅子に座って雨を眺めていたり、夜に近所のスーパーののり弁が半額になる頃に起き上がり、のり弁を食べたら夜中はIngressという位置情報ゲームをして夜の散歩をして、明け方に植木鉢に突っ込んで寝ている酔っ払いを横目にコンビニでペペロンチーノを買うという生活をしていたのですが、それ以外にも実はちゃんとメモを取ってなんとか大学に行こう、体制を立て直そうと努力していたようです。

ただそれら努力の結晶たるメモを眺めていると、なんだか抽象的なんですよね。「頑張りたい」「この地獄から抜け出したい」「こんなところで俺は終わっていい人間じゃない」みたいな、抽象的な希望に溢れています。結局僕は何もできずに命からがら実家に戻って療養生活をしていたので、それらの希望はあまり力にはならなかったようです。

人生におけるつらい時期は視野が狭くなり、一本道をずっと歩いている感覚になります。一本道の先には光があるように見えますが、その光はぼんやりとしていて、どうやったらそこに辿り着けるのかよくわかりません。

僕にとってその抽象的な希望は、もしかしたら命を繋ぎ止めるものだったのかもしれないけれど、生活と状態を向上させるものではなかった。今思い返しても、結構怖いタイプの希望だったな、と感じます。

人生はきっと長いから、これからまた暗いトンネルに入ることもあるでしょう

最近は心が安定しています。通院を続けていて第三者の専門家の意見も含めて自分の状態を判断していること、お金を稼げるようになったこと、様々な要因によって今の心の安定があります。

どうやら僕は人生のおける真っ暗なトンネルをひとつ抜けたようです。

嬉しい気持ちでいっぱいです。もう俺はあんな苦しい世界とはおさらばだ、と思います。でも同時に、一度苦い思いをした人なら分かるように、「もしかしたらまた暗い時期がやってくるんじゃないか」「今楽しい時期は一瞬で、また何かがやってくるんじゃないか」と思うようにもなりました。

結論から行くとこれからも人生が明るい保証はありません。ただそれは誰だってそうでしょう。誰だってトンネルに入ることはあります、人生は曲がりくねった山道のようなものですから。

最近ようやくこの事実とうまく折り合いがついて、真に安定した状態に少し近づいたような気がしています。

長く暗いトンネルを歩いていけるような、現実を破壊するという覚悟

これからきっと、もっと楽しいことが人生にはたくさんある。僕は人生を楽しくするために、もし現実が辛く苦しいのであれば、その現実を躊躇いなく破壊して変えていける。
僕の人生の遠回りに意味があるなら、そういう覚悟のもとで自分の足でしっかり歩けるようになったことかもしれません。

これは僕がFacebookで身内向けに書いた文章で、僕はこの自分自身の文章に時々救われています。

環境、運、人生に災難はつきもので、自分ではどうしようもないことがたくさん起こります。実際今の僕も順風満帆かというとそうでもなくて、日々困りごとがたくさんあります。つらいことも、悲しいこともたくさん起こります。

とはいえ、そのまま人生に負け続けるというのも面白くありません。人生に負けないように、とサマーウォーズのおばあちゃんも言っています。

僕は僕自身の書いた文章に救われて、今まで持ってきた思い出を光として抱えて、まあ色々人生に出来事は起こるもんやろと思いながら、気楽に生きていこうかなと思えるようになりました。

命を燃やして、がんばってつよく生きていこうと思います。 と書いた時期もあり、長らく人生はガンガン命を燃やしてなんぼのもんだろうと思っていたのですが、ようやく心の余裕が出てきたみたいです。

今はそんな生活が送れていることを嬉しく思います。